「ひとり情シス」虎の巻
「ひとり情シス」虎の巻 成瀬雅光著。
一部を何かの連載で読んだ覚えがあるのですが、まとまって書籍となって発売されていました。規模の小さい企業では、社内のITシステムを開発・運用する人が1人しかいない、あるいは他の業務と兼務しているケースはよく聞きます。また、少しパソコンの知識があるからという理由だけで特に教育も受けないままITシステムの運用を担当させられているケースもあると思います。
コストセンターと見られがちの情報システム部門は、企業の業績が悪化すると真っ先にリストラの候補となってしまいます。ITシステム自体は、稼働している間削減することはできませんが、人員は配置転換などで削減が可能です。著者はそういった中、所属していたIT部門が消滅し、一人で250台ものサーバを管理するようになったわけです。
同じような環境にいたので、非常に共感したことを覚えています。また、同時に「ITを活用して課題を解決できる人材」になりたいと思いました。
企業はエンジニアが欲しいのではなく、ITを活用して課題を解決できる人材が欲しいのだ。必要とされているのは、作業範囲の狭い専門エンジニアではなく、多能工エンジニアなのだ。「設計しかできません」「サーバ管理しかできません」「データベースしかできません」では、幸せになれない。一人でいろんなことをやるのは時代の要請でもある。ITを活用して究極の省力化を目指す時代を生き抜くために、自分の価値を高め、どの居場所を目指すかは自分次第である。 本書 ーはじめに- より抜粋。